「ナッツ姫」や「ナッツリターン」といった言葉がニュース画面に盛んに踊っていたのは、韓国セウォル号事件のほとぼりが漸く冷めかけた昨年の暮れごろでした。熱い国民性で大韓航空を国中で叩いていたようなイメージでしたが、被害者(?)の客室乗務員にはナッツ姫の父親がトップの財閥からかなりの慰謝料が払われたようですし、どういうわけか労災に認定されたという報道には正直首を傾げたものです。もう忘れかけていましたが、今頃になって当の客室乗務員らが再び提訴したそうです。
それも米国の裁判所だそうで、これもアレレ?という感じです。これも怨むべきは徹底的に怨むという国民性のせいでしょうか。もっとも、ちゃんとパニック障害の診断もとって一年以上の治療が必要、としているようですから裁判結果は提訴側に有利に働くことは想像に難くないでしょう。一番迷惑なのはやっぱり、こんな社内問題それも他国の件を持ち込まれる米国司法当局ということになるのでしょうね。
韓国国内で訴訟を起こさない、というのは当の「ナッツ姫」が執行猶予になったからでしょうか。その判決に不満なら、まず国内で上訴上告をするのが筋でしょうから、やっぱり財閥の影響の及ばない米国で提訴して、多額の賠償金を得ようというのが本音なのでしょうか。同じようなことがあっても日本人なら自国内の恥を他国で晒す、などという愚行はしないだろうなと個人的に思いました。